趣味を持つ人は、「これ面白い!ほかの人にも教えたい」という人ばかりではない。
私は過去に、同じアイドルを好きな友人がいた。
友達としては仲良くしたいが、そのアイドルの話をされるとモヤモヤして、純粋に推せない。
趣味を共有したくない人の主な理由は以下の通り。
- 自分の内面磨きに使っている
- こだわりが強い
- 特定人物に恋をしている
- 自分のマネをされたと感じる
趣味を共有したくない人・そういう人を理解したい方の参考になれば幸いです。
趣味を共有したくない人の心理
好きなものを共有したくないといっても、理由は人それぞれだ。
いわゆる「同担拒否」をイメージする人が多いかもしれないが、そういう人も深堀すると性格的な理由や好きなものに対する向き合い方がわかってくる。
趣味が内面磨きになっている
休みの日にお家で映画を観るのが好き、好きな小説を何度も読み返すのが楽しい。
など人の目に触れないところで楽しむのを好む人は、趣味を自己完結させるタイプ。
見た作品をインスタで共有する人もいるが、「自分が見たものを記録しておきたい」だけだったり。
趣味が自分の心を満たす宝箱のような役割を果たしている、ちゃんと自尊心を持っているタイプ。
こだわりが強い
アニメや映画など「作品」に対してこだわりが強いと、人と共有したくないと思ってしまう。
違う価値観の人に語られたくない、人それぞれ見方が違うのは理解していても、それに触れたくない。
自分の解釈がはっきりあって、それを大事にしているのかもしれない。
恋をしている
同担拒否をしていた時期、いま思うと恋をしていたのだと思う。
本気で好きだから、他の人が推しの話をしていたら嫉妬するし自分が持っていないグッズをたくさん持ってたら羨ましくて吐き気すらしてくる。
(恋愛感情はメンタルが不安定な時に起こりやすい。そのため嫉妬や独占欲などと結びつきやすいそうだ。)
SNSならブロックやミュートすればいい。
身近にいるのが一番つらいかもしれない。
「あの人も○○が好きなんだ!」と思って話しかけたら実は同担拒否でした・・なんてギクシャクすることもある。
身近な人とそういう話をするときは慎重に。
自分のマネをされたと感じる
自信がない人は、「他人が自分のマネをしている」と感じることがある。
例えば自分がずっと好きだった俳優を、友達に「わたしも○○さん好きなんだ~!」と言われムッとしてしまう人もいるんじゃないだろうか。


○○さんのことよく知らない癖に!私の方がファン歴長いし!
このように、「自分の居場所を踏み荒らされている」と感じる。
また、他の人に取られてしまう、自分が1番じゃなくなってしまうという不安に駆られることもある。
こういう人は、自分と人を比べるクセがついてしまっているので、考え方を変えてみるとだいぶ楽になる。
相手の時間を無駄にしたくない
「この曲おすすめだよ!聴いて!」という話をされた経験はないだろうか。
好きなものを内に秘めている人は、こういう話題を振らない。相手の時間を取ってしまうと考えるからだ。
「自分は好きだけど、相手はそうでもないだろう」と常に相手優先で考える人は、趣味の話題を出しにくい。
聞かれたら答えるが、自分からはできないのだ。
親の顔色を窺って生きてきた人間なので、おすすめしたいものや夢中になれるものができても人に言えずにいることが多い。聞かれたらたぶん喜んで話す。
自分の世界がある
自分の趣味を「大衆的ではない」と認識しているのかもしれない。
人に話して「マニアックだね」と言われてから、趣味の話をしづらくなったことがある。
人と共有できなくても好きなものを貫いている人や、自分が楽しいからいい!と思っている人は趣味を共有しようとはしない。
趣味をからかわれたことがある
好きなアニメをバカにされた経験がある。
大好きで、人生において大切な作品だと思っていたものを、仲の良い友人に話したら「そんなのが好きなの?」と笑われてしまった。
自分の趣味はもちろん、大好きなその作品ごとけなされた様ですごくショックだったのを覚えている。
当然、一度からかわれてしまうと「もう人に趣味を打ち明けるのはやめよう」と心を閉ざしてしまう。
自己評価が低い
自己評価が低いと、自分の“好き”というプラスな感情にもフタをしてしまう。
趣味となんの関係が?と思うかもしれない。
例えばコスメが好きだとする。
どれだけときめくものを集めても、自己評価が低いと『私なんかがコスメ集めたって、可愛くはなれない』『こんな私が“コスメが好き”なんて言えない』と思ってしまう。
結果、恥ずかしくて人に言えない(けど自信を持って言えたらいいのにな‥)と矛盾した感情を抱えることになる。
マウントを取られたことがある
好きなものの話でマウントを取られたという人もいるでしょう。
好きなバンドの話をしたら、「あのバンドは有名な○○のパクり」「私の好きな○○に影響受けてる」とか、やたら上から目線で評価されたこともある。
人と趣味を共有すると、「好きなもの同士のマウントの取り合い」になるから嫌だという人も多いのでは。
「趣味を共有したくない人」との関わり方
さて、趣味を共有したくない人との関わり方をまとめていく。
私自身が趣味を人に話したり巻き込んだりするのが苦手なので『自分がこうされたら助かる』という主観たっぷりで書く。
無理に聞かない
「干渉しない」のが1番いい。
趣味を共有したくない人とは、無理に聞きだそうとしない方が仲良くしていられる。
「休みの日は何をしてるの?」と質問して「家でだらだらしてる」「起きて家事してたら終わっちゃう」とか当たり障りのない返答がきたら、それ以上聞くのはやめた方がいい。
知られたくないから黙っているだけだからだ。
趣味の楽しみ方は人それぞれ。
「共有して盛り上がりたい人と、個人で楽しみたい人がいる」ことだけでも覚えておくと良いのかもしれない。
相手が乗ってきた時は、聞き役に徹する
なかなか趣味の話をしてくれない人が「実は‥」と打ち明けてきたら、過剰に褒める必要はない。
過剰に褒められると「気をつかわせちゃったかな」なんて、かえって心配になる。
いつから・どんなところがおすすめか・最近その趣味で楽しいことはあったかなど当たり障りない質問をして、聞き役に徹してみよう。
ただ聞いてもらえると『この人は否定してこない、仲良くなれるかも』と心を開きやすくなる。
趣味を共有したくない心理の改善方法
最後に【趣味を共有したくない、同担拒否がつらい】と悩んでいる当事者向けに、気が軽くなる方法を書いていく。
1番を決めない
趣味を共有したくない人は「これが1番。これさえあれば生きていける」思考になっている。
「たった1つ」だと思うから、他の人に取られたくないと感じてしまうのだ。
こういった思考を変えるには、1番を決めないのがいい。
「ショートケーキも好きだけど、モンブランも同じくらい好き!」みたいな感じで、いつも好きなものを複数用意する。
それで、好きな時に見て、それに飽きたら他のものをつまんで‥と心の拠り所を増やしていこう。
ちょっと脱線するが、推しは一生活動してくれるわけではない。
大事なたった1人がいなくなってしまう衝撃はあまりにも大きい。心の拠り所はちょっとでも多い方が人生楽しくなるはずだ。
趣味の話を徹底的に避ける
「いまさら考え方なんて変わりませ~ん」という方は、徹底的に避けましょう。
趣味関連のSNSで「この人私と合わなそうだな」と思ったら、即ブロックやミュートしてしまうといい。
「見たくないのに見に行ってしまう」のは、自分の精神をすり減らす自傷行為だ。SNSから離れる訓練をしたほうがいい。(私も最近克服しつつある)
人の幸せを見て勝手に不幸になるのは誰も報われない、と気づけたのは以下の本からだった。