心の健康は1度損なうと戻しにくい
心は一度壊れると、どれだけストレスの原因から離れてもなかなか良くならない。
本当に壊れて動けなくなってしまう前に、前兆があれば早めに行動してほしい。
心の健康度をチェック
まず、最近の自分を振り返って心の健康度をチェックしてみよう。これは人の基準ではなく、自分がどう思うかなので、ちょっとでもつらければ“当てはまる”になる。この表はこちらのサイトから。
- 気分が沈む、憂うつ
- 何をするのにも元気が出ない
- イライラする、怒りっぽい
- 理由もないのに、不安な気持ちになる
- 気持ちが落ち着かない
- 胸がどきどきする、息苦しい
- 何度も確かめないと気がすまない
- 周りに誰もいないのに、人の声が聞こえてくる
- 誰かが自分の悪口を言っている
- 何も食べたくない、食事がおいしくない
- なかなか寝つけない、熟睡できない
- 夜中に何度も目が覚める
心が壊れる時の意外な前兆
また、チェックリストにはない心が壊れる前兆にはこんなものがある。
趣味が楽しめない
今まで夢中で楽しめていたことが、なんだか楽しくない。興味がなくなったというよりは、嬉しい・楽しいという感情が湧きにくくなっている。
容姿に気を配れない
出勤前に、髪やメイク、身だしなみに気を配れなくなったら危ない。人にどう見られるかがどうでもよくなって、最後には人と関わることをやめてしまう。というかコミュニケーションが取れなくなってしまう可能性がある。
食事や睡眠が下手になる
食事や睡眠がとれなくなる人が多いが、逆もありうる。
食べ過ぎたり、眠り過ぎたりする場合も心の健康を損なっている可能性が。「食欲もあるしたくさん寝てるし、つらいけどまだ大丈夫なのかな‥」と思って我慢している人は今すぐ病院に相談してほしい。
心が壊れる原因
仕事がストレス
合わない業務内容、パワハラ・セクハラなども考えられる。また、幼少期が関係して「大人の期待に応えなきゃ」と頑張りすぎて自滅するパターンも。(私がこれだった)
家庭内のトラブル
親・夫婦間・兄弟で問題を抱えていると、本来安心できる場所であるはずの家が「精神の安定を脅かす場所」になってしまう。
金銭トラブル
お金の余裕は心の余裕だ。メンタルダウンしている時は、お金が根本的な原因かもしれない。
心が壊れるとどうなる?
- 精神疾患になり、社会生活が困難に
- 泣きやすくなったりイライラしやすくなったりする
- 自己否定や無力感で絶望する
- 誰にも会いたくなくなる
- 集中力や判断力が鈍る
- 疲れやすい、体がだるい
メンタル崩壊の症状
メンタルが崩れてしまうと、当たり前にできていたことが突然できなくなる。周囲からは怠けていると思われてしまうかもしれないので、自分で気づいてあげることが重要。
行動・思考の変化
遅刻や欠勤が増える
普段はできていたのに、体が言う事をきかなくなる。欠勤や遅刻の連絡をするたびにメンタルがえぐられるので、休職など早めの対応が求められる。
挨拶ができなくなる
気持ちがふさいで、人の目を見て挨拶ができなくなる。どれだけ仲が良い相手でも、自分から声を掛けるのが怖くなってしまう。
会話ができなくなる
挨拶はもちろん、会話のキャッチボールができなくなる。相手に話しかけられて、音として聞こえてはいるけど意味を理解して返事をするのが難しい。
不注意が目立つ
ちょっとしたケガや仕事のミスが増えたら、心の疲れが原因かもしれない。今までなら考えられないミスをしたり、いつの間にか体にあざが増えていたりしたら危険のサイン。
入浴できない
毎日呼吸するだけで精一杯で、衛生に対する価値観がガラッとかわる。というかどうでもよくなってしまう。特に1人暮らしだと、指摘されることもないので改善しにくい。
日常生活における変化
不安や緊張がつきまとう
常に不安で、通勤中や自宅でも勝手に涙がでてくることがある。なぜか息が詰まって、なにも手につかなくなる。
意思決定に時間がかかる
自分が食べるご飯、着る服、家を出る時間、全部決められなくなる。頭にモヤがかかったように考えがまとまらなくなり、それがコミュニケーションや日常生活に支障をきたしやすい。
身体における変化
体のどこかが痛い
よく聞くのは頭痛、肩こりなど。私は胃痛と食道が焼けるような感覚があった。他にも心臓、胸のあたりがぎゅっと締め付けられるような痛みや針で刺されるような痛みなんかもある。
睡眠に問題が生じる
眠れない、寝ても何度も目が覚めるなどがよくあるが、気づきにくいのが“昼間に眠気に襲われる”“朝早くに起きてしまう”ことだ。
睡眠が満足に取れないこと自体がストレスになっている可能性もあるので、気になる方は睡眠外来に相談してみるのもいいかもしれない。
過食・拒食
無性に甘いものや体に悪そうなものが食べたくなったり、逆に何も食べたくなくなったりする。食べなくなるのは周囲からも気づかれやすいが、食べ過ぎは周囲からわかりにくい。
具合が悪くなるまで食べてしまう、たくさん食べて吐くまでがセットになっていたらすぐにストレス原因から離れよう。
不安が原因の身体症状
吐き気、めまい、いつもドキドキする、冷や汗や手足のしびれ・震えなどがあげられる。
他にも喉が異様に乾きやすかったり、体が重くて動かしにくくなったりする。
逃げたい・しんどい時はどうしたらいいか
専門医に相談をする
悩みは、具体的にすることで「解決できる問題」に変えることができる。
専門医に相談するときは、どんな症状がでていてどんな風に苦しいのかをハッキリ伝えよう。苦しんでいる最中気づきにくい日常の行動も、事細かに言語化できると改善につながりやすい。
周囲の人に相談する
つらい状態が1か月も続いていれば病院に行った方がいい。けれどハードルが高い時は周囲の人に相談しよう。
けれど、周囲の人は専門家ではない。打ち明けることで傷つく結果になるかもしれないので注意が必要。
健康的な生活を心がける
疲れている時は、まともな食事・睡眠・運動がほとんどできない。まず1番優先して欲しいのは睡眠。その次に運動だ。
休息を優先する
睡眠を最優先してほしい。ベッドに入ってからしばらく寝れなくてつらい、途中で起きる、朝早くに目が覚めてしまうという悩みがあるなら病院で睡眠薬を貰ってくるのもアリだ。
眠れない夜にアレコレ試して失敗するより、薬を飲んだから眠れるという安心感を手に入れる方が気持ちがラクだし即効性もある。
まだ大丈夫は危険サイン
最後に、普段から「まだ頑張れる」「まだ我慢できる」と思っている人はちょっとしたきっかけでメンタルを病んで回復が難しくなってしまう可能性がある。
私もまだ耐えられると思って無理した結果、まともに働けなくなってしまった。
「まだ働けているけど、病院を受診していいのかな?」と思ってしまう人は、以下のサイトで自己診断をして病院に行き、当てはまったことをお医者さんに正直に伝えて欲しい。
AIが当てはまる項目をもとに考えられる病気をあげ、近くの病院も紹介してくれる。人に相談できなかったので私はこれを利用した。

気づくのが早ければ早いほど、元気になるのも早くなる。ちょっとでも引っかかることがあれば気軽に診断と受診してみてほしい。