悲しみや怒りはなるべく抑えて、どこにも出さないようにした方がいい。
これが以前の私の考え方だ。
けれどこれは、人間関係すら希薄なものにしてしまう。
マイナスな感情を閉じ込めるうち、感情がわきにくくなってしまった。
怒りや悲しみだけでなく、喜びや楽しみもあまりわからない。
怒りや悲しみを表に出すのはよくないことだと思っている人に、閉じ込めなくていいんだよと言いたくてこの記事を書いている。
マイナスな感情は悪ではない
最初に書いたように、負の感情は悪いものじゃない。人間だれしも持つもので、表現することで発散したり、共有して生きている。
例えば大事な人を失ったとき、人前で気丈に振る舞ってしまうかもしれない。だけど、本当はうんと悲しいはずだ。
何も手につかなくて、毎日泣いてばかりなんてこともあり得る。
でもそれでいい。悲しい時は気のすむまで泣いて、ついイライラしてしまうことがあれば、怒っていいんだ。
感情は失うと取り戻しにくい
感情がわいた時にそれをしておかないと、段々鈍くなる。
鈍くなって、自分のことがよくわからなくなる。過去に悲しんでいた自分をそこに置き去りにしてしまうのだ。
感情を見失うと、いつの地点までさかのぼれば取り戻せるかもわからなくなる。
そこまでくると現実感がなくって「こんな毎日どうして生きてるんだろう?今生きてる現実が夢?」と錯覚しだす。
大げさに聞こえるかもしれないが、マイナス感情にフタをしようとする人なら誰だってこの危険性があると思っている。
思えば大半の人は、感情にフタをしようとか、考えないようにしようとかしない。
どんなに温厚な人でも嫌なことがあれば怒るし、堅物で仕事一本!みたいな人も、悲しければ泣く。
なにも人の輪を乱すように感情をぶちまけろというわけじゃない。場をわきまえるのは大切だ。
ただ、なんでも打ち明けられる人の前とか、家で1人の時にまで抑えなくていい。
感情は脳の機能
私は無知なので最近知ったが、「心は脳の機能の一部」だそうだ。
感情は脳の機能。つまり、感情がわからなくなるということは脳が一部働かなくなってしまう。
喜怒哀楽の全部、感じられるなら脳がちゃんと働いている証拠だ。
逆にわからなくなったら、脳が疲れているのかもしれない。
脱線したが、感情は脳の機能の一部なので、ちゃんと表に出していい。マイナスな感情も、あって当たり前なので大事にしてほしいという話でした。