私は長年犬派だった。いや、犬派であることを強いられてきた。(他の記事を読んでくださった方は察してしまうだろうか)
そんな私に転機が訪れた。この本だ。
リンク
もともと著者のぢゅのさんが描くねこちゃんのイラストをよく目にしていたのだが、絵本が出るのを直前に知り、初日に書店に駆け込んだ。
とにかくかわいい。ページをめくってもめくってもねこがいる。
この本では、ねこの兄弟が朝起きてお仕事をして、眠るまでの1日が描かれている。お兄ちゃんの職業が意外でテンションが上がったし、弟のランチタイムには同感だった。
そこにいるだけでかわいい、ありがたいのに、この絵本で兄弟は仕事までしている。偉すぎる。そんなにしなくていいと言いたくなる。いるだけでいいんだ。他にも通勤電車に揺られるねこ、駅の改札を通るねこ、夕飯の支度をするねこ‥
絵本ならではのファンタジーというか、わくわくが詰まっている気がする。人間以外の生き物が人の生活を送っているお話は大人になっても楽しかった。
絵本と聞くとどうしても子ども向けをイメージする人も多いだろう。もちろん小さい子が読んでも楽しめるが、大人だって楽しい。
社会ねことして働いているこの本は、むしろ大人にこそ刺さるんじゃないだろうか。子どもの頃だったら「大人になったらこんなお仕事をして、自分でお料理して‥」とか夢が膨らむのかもしれない。
さらに細かいところにも注目だ。電車の窓に貼られた広告は人間の世界だったら人が集まらないだろうという驚きの数字。ほかにもお菓子のパッケージとか、弟のカバンにも注目してほしい。かわいいなあとにやけてしまった。
ぢゅのさんのイラストをTwitterで見るだけに留めなくて本当によかった。絵本でしか得られないわくわくがあった。まだの人はすぐ読んで欲しい。
リンク